自分が刃物というものに興味を持ってから、随分長い年月が経ちました。
このサイトのテーマであるナイフも好きですし、日本刀にも魅せられ、砥ぎにも深いものを感じます。
自分が大好きなものを多くの方にも見ていただきたいと思ったのが、このサイトを作ろうと思った最初の動機でした。
でも、サイトを持ちたいと思ってから実際に立ち上げるまでには、かなりの間が空いてしまいました。
途中、やっぱり止めておこうかなという躊躇の気持ちもありました。

アメリカのように親も子どもも一緒にナイフ・ショーを楽しむという文化とは違い、過去の歴史もあって、この国ではナイフが「怖いもの」「危ないもの」という印象を持たれることが多くなってしまいました。
この趣味を持っている身としては、いつもそんな雰囲気が、大きな棘のように刺さっていました。

かつて日本におけるカスタムナイフ・メーカーの草分けであった故藤本保廣氏は、生前「女性にも喜んで持ってもらえるナイフを作りたい」と言われていたそうです。
本来は身近で人を助ける存在であったナイフというものに少しでも親しみを持っていただけたらという思いもあって、とうとう私も重い腰を上げて、このサイトを作ってみました。

刃物とは本来手に親しみ、助けてくれる道具であり、そこに持ち主が親しみや信頼を深めていった存在だと思います。
自分の思いを込めたこのサイトを見ていただいて、刃物に対する暖かな気持ちが見る方の心に灯ってくれたらと願います。